【2021年 8月の保良ゲート前】
◀ ワーヤキガー (ガー:泉のこと)
「保良訓練場」正門前には太平洋がひろがっている。正門前の断崖を下った海岸に、真水の湧き出る泉「ワーヤキガー」がある。
ちょうど基地の真下を流れる地下水が湧き出しているので、汚染が懸念される。
8月も、宮古島市による水質調査が行われた。
保良は宮古島のなかでも、地下水が豊富なところ。いくつもの「ガー」があり、琉球石灰岩に地下水が浸食してできた、様々なカルスト地形が見られる。
ミサイル搬入阻止!!
8月。3日、2023年度をめどに与那国島に電子戦部隊を配備する方針であると、岸防衛大臣が表明。3日、石垣島に建設中のミサイル基地、防衛省は2022年度内の開設を検討しているとの報道。20日、2023年度をめどに沖縄島の勝連分屯地に地対艦ミサイル部隊を配備すると、沖縄防衛局がうるま市に伝えた。琉球弧ミサイル戦争態勢の本格的始動へ向けたスケジュールが、…来年度、さ来年度、という間近に迫った日付を伴って…、俄に、あらわになってきた。
こうした動きの中で…、20日、自衛隊は宮古島へのミサイル搬入を28日を軸に調整している、とのニュースが飛び込んできた。地対艦・地対空のミサイルを、海上自衛隊の輸送艦を使って宮古島・平良港から運び込む計画だという。(※6月2日、ヘリによる空輸で宮古島〜保良弾薬庫に弾薬搬入が強行され、民家のすぐ傍に力づくで造られた前代未聞のとんでもない弾薬庫の運用が開始されてしまったが、地対艦・地対空ミサイル部隊が使用する強力なミサイルはまだ運び込まれていなかった。)
24日頃から、保良弾薬庫では自衛隊員によるミサイル搬入準備作業が始まった。ミサイルが見えないようにと目隠しするためなのか、弾薬庫の出入口の周りにはカーテンが準備されたりもした。もう、止められないかもしれない…と、思われた。しかしそれでも…、
ミサイル搬入は阻止された。市民の願い、抗議行動、切実な市長への要請が、宮古島市長の英断を後押ししたと思う。座喜味市長は、平良港の使用を「不許可」とした。これにより当面の間、宮古島へのミサイル搬入は阻止された。ただし不許可の理由は、新型コロナの感染状況から、「市民感情として受け入れ難い」というもの。緊急事態宣言が明ければ、いつ搬入が再度計画されるか分からない。
コロナ状況に関らず、市民の安心・安全を守る、という観点から、ミサイル搬入は決して許されるものではない。
※
人びとの、安心できるあたり前の暮らしを壊す、ミサイル搬入を許してはならない。
人びとを危険にさらす、ミサイル搬入を許してはならない。
ミサイル戦争態勢・挑発態勢・臨戦態勢を始動させるミサイル搬入を許してはならない。
戦争と覇権と利権のため以外の何物でもないミサイル基地は、あってはならない。
ミサイル搬入阻止のたたかい、くり返される軍事訓練への抗議、着工以来続く一分一秒でも基地建設工事を遅らせる行動、…保良ゲート前で、住民たちは必死に持ちこたえています。
全国から、琉球弧の軍事化を止めなければならない、という圧倒的な声が上がるのを待ちながら、保良だけでなく、千代田や、宮古島のあちこちで、石垣島、与那国島、沖縄島、奄美大島、種子島、などの島々で、金と権力を背景に否応なしに軍事化が押し進められる中で、必死に、大切な場所を守ろう、あたり前の暮らしを守ろう、平和な未来を残そう、…と、持ちこたえている人びとがいます。
近頃(9/29現在)、「クアッド」と呼ばれる国家間の非公式な枠組みが大きな話題になっているようですが、保良の人びと、島々の人びとのことを考慮に入れずに「クアッド」等を語ることに、いったいどんな意味があるのだろうか。
本来ならば、「本土」「内地」などと呼ばせてしまっている土地に住む、全国の私たちが、許してはならなかった琉球弧の最前線基地化計画です。
全国から、琉球弧の軍事化を止めよう!
うたうたいのFujikoさん(埼玉県在住)は保良ゲート前行動のSNSグループに参加して、ほぼ毎日、「保良だより(遠隔リポート)」を、保良の方々の許可を得てfacebookとtwitterに発表しています。
↓以下、「保良だより」を〝毎月第一土曜日の島じまゆんたく〟でスライド上映するために8月分をまとめたものです(原文はFujikoさん/編集は石井杉戸)。
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