琉球弧自衛隊配備と衆院選
選挙について書きます。国政選挙の期間中になると、琉球弧の軍事化のことを訴えても(普段にも増して)注目されないなあ、と思ってしまう、そのままやり過ごしてしまう、ということが多かったのですが今回は、「大軍拡と基地強化にNO!アクション2021」のメンバー方々が、10月6日、立憲民主党に「南西諸島への自衛隊配備の中止を総選挙公約に」と求める要請書を提出してくださいました。約5日間の呼びかけで、全国から121団体の賛同が寄せられました。島じまスタンディングも賛同しました。
▶【報告】全国121団体の連名で立憲に要請書「南西諸島への自衛隊配備の中止を選挙公約に」を提出!(杉原こうじさんブログ)
また、「みんなの未来を選ぶためのチェックリスト -衆議院選挙2021-」という市民アクションが、国政政党へ公開質問状を送り、その結果を公開しています。 ▶みんなの未来を選ぶためのチェックリスト
その67個の質問項目には、「南西諸島への自衛隊配備を見直しますか?」が含まれていました。(↑上の表) 琉球弧への自衛隊配備・新基地建設・軍備増強の問題は、この国の国政選挙の主要争点になるべきだと、主要争点にしなければいけないと、改めて思った次第です。
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与那国島:「与那国駐屯地」2014年4月着工、2016年3月開設、沿岸監視部隊ほか配備、開設後も工事続行。移動警戒隊・電子戦部隊配備計画、港湾・空港の軍事利用や更なる増強も目論まれる。
奄美大島:「奄美駐屯地」「瀬戸内分屯地」2016年6月着工、2019年3月開設、地対艦ミサイル部隊・地対空ミサイル部隊・警備部隊ほか配備、開設後も工事続行、瀬戸内分屯地の5本の地中式弾薬庫は2024年完成の計画。奄美の霊峰・湯湾岳の山頂付近に空自レーダー施設建設中。移動警戒隊・電子戦部隊配備計画。民間空港の軍事利用や生地訓練が横行。港湾・空港の軍事利用や更なる増強も目論まれる。
宮古島:既存の空自基地で、2010年頃から新型レーダーが増殖。「宮古島駐屯地」2017年10月着工、2019年3月開設、警備部隊配備、開設後も工事続行、2020年3月地対艦ミサイル部隊・地対空ミサイル部隊配備。「保良訓練場」2019年10月着工、2021年4月開設、開設後も工事続行。港湾・海岸・空港の軍事利用や更なる増強も目論まれる。
石垣島:平得大俣にミサイル基地建設、地対艦ミサイル部隊・地対空ミサイル部隊・警備部隊ほか配備計画…2019年3月着工。2022年度内開設の計画。港湾・空港の軍事利用や更なる増強も目論まれる。
馬毛島:2本の滑走路・巨大軍港・弾薬庫を備えた、米軍も定期使用する陸海空自衛隊統合巨大〝島まるごと〟「馬毛島基地(仮称)」建設計画。2020年12月海上ボーリング調査開始。2021年環境アセスの手続き始まる。馬毛島とセットで軍事化が目論まれる種子島では、2014年頃から一般海浜での水陸両用訓練が横行。
沖縄島:2010年、陸自混成団が「第15旅団」へ昇格。2017年、空自第83航空隊が「第9航空団」に、混成団が「南西航空方面隊」に昇格。ほか、陸海空自衛隊が大幅に増強。勝連分屯地に補給拠点、地対艦ミサイル部隊配備、地対艦ミサイル連隊本部設置計画。米軍基地に陸自水陸機動団配備計画。
(…自衛隊以外の名目の軍事強化は省略)
…これだけのことが、これまで一度も国政選挙の主要争点とならずに進められてきたのは、やはり異常なことだと思います。いちど立ち止まって、十分に情報を共有したうえで、全国の人びとが自らの課題として考える必要があります。
近年急速に進む島々の軍事化。「空白を埋める」などと推進者は言いますが、「島に病院がないので病院を建てる」といった性質のものではありません。「島民のため」に基地を造るのではありません。「島を守るため」ではありません。連なる島々を国の「防衛(自称)」の「最前線」として使用するという方針のもと、国の「安全保障(自称)」政策として行われていることです。背景にはもちろん、米国の戦略があり、「日米安保体制」の闇が横たわっているわけですが、あくまでこれは「国のために島々を使う」という国の政策なのです。日本全国の問題であることは明白であり、また、「本土」と呼ばせたままになっている土地に住む私たちと、「国境離島」などと呼ばれる島々に住む人びととの、関係性が問われる問題でもあります。
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琉球弧自衛隊配備。私たちはこれを、島々を国策の犠牲にする「捨て石」政策だと批判しています。そして、島を犠牲にして何が得られるかと言えば、一部の権力者や利権関係者をのぞけば、得るものは何もない。そもそも私たちが考えるような「平和」のためではない。この地域に軍事的対立構図をあえて描き、それをもって「平和と安定」と呼ぶ。それは、琉球弧を中心とし日本全体を含むこの東アジア一帯を、一触即発の軍事的緊張地帯に変えてしまう。果てしない軍拡競争を招く。やがては大きな戦争につながる。将来の…もしかしたら世界規模の…平和を台無しにしてしまう、あまりにも非道な前代未聞の愚策であると主張しています。
そうではない、急速に厳しさを増し激変する安全保障環境のなかで「平和と安定」をつくるためだ、と言う人…南西シフトを推進する人も、「国策のために島々を使う」のだという点は、自覚していると思います。
だからこそ、それが「安全保障上有効」だと言う人こそ、向き合わなければならないと思います。
既にたくさんの自然が壊され、これからも壊されようとしていること。地域社会で、基地問題をめぐって分断が起こっていること。住居のすぐそばに、基地や弾薬庫が造られた人びとのこと。生活環境の破壊や汚染が起こりつつあること、あるいはその可能性が否定できないこと。例えば水源地帯の森林の破壊と軍事基地化が大規模な自然災害をもたらすかもしれない。例えば、命の水…地下水の汚染は、元に戻らない。たとえ戦場にならないとしても、不安な日々が予感されること。たとえ戦争が起こらなくても、事故の危険は常にあること。のどかだった島で、日常的に軍事車両や兵器を目にしなければならなくなったこと。軍事訓練は、どこまでエスカレートしていくか分からない。防衛省・局が噓ばかりつくこと。住民の声を聞かず、聞き方を知らず、「住民の声を聞く」ということの意味を理解できず、「住民の理解」ばかりを押しつけてくること。生まれ育った島が軍事の島へと変わっていく、その姿を見ている、そこで暮らす人びとのこと。…等について。
そのうえで、それでも必要だと言えるのなら、それなりのやり方や手続きといったものがある筈です。本来「基地被害」に向き合い解決のために行動すべきなのは、「反対派」ではない筈です。このまま、なし崩しに既成事実化してしまうのは、許されないことです。
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今までは、あまり報道もされず、ひっそりと進められてきました。街頭でも、知らなかった!と、びっくりされることが多いです。これからは、「中国脅威論(自作自演の)」や「台湾有事煽動」に飲み込まれていく世論を見極めながら、森林伐採の痛々しい剥き出しの地面がピカピカの真新しい基地に覆い隠されたころには、「自由で開かれたインド太平洋」のかけ声とともに、誇らしげにお披露目されていくのでしょうか。
宮古島にミサイルが搬入されたら、石垣島にミサイル基地が開設されたら、沖縄島にミサイル部隊が配備されたら、馬毛島基地のめどが立ったら…、ミサイル戦争・島嶼戦争の即応態勢が整っていってしまう。自民党の選挙公約などを見ると、そんなことはまるでもう終わったことで、その先の「抜本的な」軍事体制強化を考えていることが分かります。
だからいま、全国に暮らす人びとが自分たちの課題として、この問題を考えなければならない。今まで琉球弧の島々をどうのように扱ってきたか、という歴史も含めて考えなければならない、と思うのです。
「国土」や「領土」や「領海」や「海域」を高みから見下ろし「ここは最前線だ」「ここは兵站拠点だ」などと切り分ける国家の視点を自分のものとして思考するのか、「地べた」で生きる者として、自分のいる場所から思考するのか、それとも…。そしてそこから自分と島々との関係を問い直し、自分のいる場所を見つめ返さなければと…
だからひとりでも多くの人に、琉球弧の軍事化を国政選挙の最重要争点として考えて欲しいと思うのです。
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以下…、
『市民連合と立憲野党の政策合意』『岸田総理大臣所信表明演説』と、
『自由民主党』『立憲民主党』『社会民主党』『日本共産党』『れいわ新撰組』『日本維新の会』『公明党』
『国民民主党』の選挙公約、マニフェスト等から関連箇所を抜き出しました。参考まで…
社民党と共産党は、はっきりと「南西諸島軍事化反対」を打ち出しています。
全文はリンク先で。太字 は引用者。
市民連合と立憲野党の政策合意
9月8日、「市民連合」という市民団体と、「立憲野党」と呼ばれる諸政党との政策合意がなされました。
…9月8日、市民連合が要請した、衆議院選挙を戦う際の基本的な政策について、立憲民主党、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組の各党首がこれを受け入れ、本格的な野党協力の体制を確立することができた。…また、国民民主党には、野党と市民の協力に結集することを引き続き求めたい。
衆議院総選挙における野党共通政策の提言――― 命を守るために政治の転換を――― より
…1 憲法に基づく政治の回復
・安保法制、特定秘密保護法、共謀罪法などの法律の違憲部分を廃止し、コロナ禍に乗じた憲法改悪に反対する。
・平和憲法の精神に基づき、総合的な安全保障の手段を追求し、アジアにおける平和の創出のためにあらゆる外交努力を行う。
・核兵器禁止条約の批准をめざし、まずは締約国会議へのオブザーバー参加に向け努力する。
・地元合意もなく、環境を破壊する沖縄辺野古での新基地建設を中止する。
▶市民連合と立憲野党の政策合意にあたっての声明(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合HP 9月8日)
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「安全保障」に関する部分です。
「安保法制、特定秘密保護法、共謀罪法などの法律」と「を廃止し」の間に、「の違憲部分」。「沖縄辺野古での新基地建設を中止する」の前に、「地元合意もなく、環境を破壊する」。そして、琉球弧の自衛隊配備については言及がありません。
現行の安全保障/軍事政策に対して、安全保障/軍事の観点から言及するのを避けているように見えます。
「総合的な安全保障の手段を追求」の中には、琉球弧の軍備強化が含まれる余地が充分にありそうです。
10月8日、新総理が所信表明演説。
第二百五回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説
四 第三の政策 国民を守り抜く、外交・安全保障
…私の内閣の三つ目の重点政策は、「国民を守り抜く、外交、安全保障」です。…
…第一に、自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を守り抜く覚悟です。 米国をはじめ、豪州、インド、ASEAN、欧州などの同盟国・同志国と連携し、日米豪印も活用しながら、「自由で開かれたインド太平洋」を力強く推進します。…
…第二に、我が国の平和と安定を守り抜く覚悟です。 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、我が国の領土、領海、領空、そして、国民の生命と財産を断固として守り抜きます。
…そのために、国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画の改定に取り組みます。この中で、海上保安能力や更なる効果的措置を含むミサイル防衛能力など防衛力の強化、経済安全保障など新しい時代の課題に、果敢に取り組んでいきます。
…こうした我が国の外交・安全保障政策の基軸は、日米同盟です。私が先頭に立って、インド太平洋地域、そして、世界の平和と繁栄の礎(いしずえ)である日米同盟を更なる高みへと引き上げていきます。
…日米同盟の抑止力を維持しつつ、丁寧な説明、対話による信頼を地元の皆さんと築きながら、沖縄の基地負担の軽減に取り組みます。普天間飛行場の一日も早い全面返還を目指し、辺野古沖への移設工事を進めます。… ▶(首相官邸HP)
敵基地攻撃能力。
…岸田首相(自民党総裁)は15日、読売新聞のインタビューに応じ、敵 のミサイル発射基地などを自衛目的で破壊する「敵基地攻撃能力」の保有について、改定する国家安全保障戦略への明記に意欲を示した。…
…首相は敵基地攻撃能力の保有を安保戦略に盛り込むことについて、「一つの選択肢だ」と述べた。…
…9月就任の菅前首相は議論を棚上げしていた。
▶【独自】「敵基地攻撃能力」の保有、首相が明記意欲…改定時期「できるだけ急ぎたい」(読売新聞 10/16)
自民党の衆院選公約(政権公約パンフレットより)
06.「毅然とした日本外交の展開」と「国防力」の強化で、日本を守る。
毅然とした日本外交を展開する。
… 自由、民主主義、人権、法の支配等の普遍的価値を守り抜き、国際秩序の安定・強化に貢献するため、「自由で開かれたインド太平洋」の一層の推進等に向け、 日米同盟を基軸に、豪、印、ASEAN、欧州、台湾など普遍的価値を共有するパートナーとの連携を強化します。台湾のTPP加盟申請を歓迎し、WHO総会へのオブザーバー参加を応援します。…
…ウイグル、チベット、モンゴル民族、香港など、人権等を巡る諸問題について、主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めます。
…周辺国の軍事力増強や一方的な現状変更の試み、国際法違反の状態や歴史認識等を巡るいわれなき非難など、わが国の主権や名誉、国民の生命・安全・財産に関わる課題に冷静かつ毅然と対応します。…
国防力を強化する
…中国の急激な軍拡や力を背景とした一方的な現状変更など、激変する安全保障環境に対応するため、わが国自身の防衛力を抜本的に強化します。
…尖閣諸島周辺を含むわが国の領土・領海・領空を断固として守り抜くために、中国「海警法」の施行等も踏まえ、海上保安庁の体制拡充・自衛隊との連携強化に加えて、領域侵害に対処するための万全の措置を講じます。
…弾道ミサイル等への対処能力を進化させるとともに、相手領域内で弾道ミサイル等を阻止する能力の保有を含めて、抑止力を向上させるための新たな取組みを進めます。
…「重要土地等調査法」に基づく取組みを着実に進めます。
…令和4年度から防衛力を大幅に強化し、新たな国家安全保障戦略・大綱・中期防衛力整備計画等を速やかに策定します。ゲームチェンジャー技術などの研究開発の加速化、自衛隊員の処遇等の向上にも取り組みます。
自民党政策BANK
◆安全保障
…NATO諸国の国防予算の対GDP比目標(2%以上)も念頭に、防衛関係費の増額を目指します。
…わが国の領域侵害に対して政府機関が十分に対処できるよう、法整備も含め、速やかに必要な措置を講じます。本格的な侵略事態のみならず、ハイブリット戦や様々な複合事態に対しても、装備や法律上の権限などを十分に付与して、万全の備えを図ります。
…AI・極超音速などのゲームチェンジャー技術や、次期戦闘機などの研究開発を強化・加速化し、先進技術の活用推進により技術的優越を確保するとともに、防衛技術・産業基盤を強化します。このため、大幅な予算増と抜本的な体制強化を実施します。
…隊員の募集体制を強化するとともに、……名誉や処遇の向上等を通じて、人的基盤を強化します。
…重要土地調査法に基づいて、防衛施設等の重要施設や国境離島等の機能を阻害する土地等の利用の防止を確実に図ります。2022年9月の施行に向け、基本計画と政省令整備を進め、制度の実効性を高めます。
※
「日米同盟基軸」「自由で開かれたインド太平洋」「新たな国家安全保障戦略・防衛大綱・中期防衛力整備計画の策定」「改憲」などは新総理大臣の所信表明と同じで、そこから更に踏み込んだ(と言えばいいのか…?)内容。琉球弧、南西諸島、自衛隊配備については特に記述なし。
「普遍的価値を共有するパートナー」として「台湾」と明記。これは総理大臣には言えない、と思いたい。
立憲民主党 政策集2021
外交・安全保障
《重点政策》
[外交]
○中国の一方的な主張に基づく、尖閣諸島周辺でのわが国に対する挑発行為や、南シナ海での現状変更の試みは、国際法違反であり、これに対しては国際社会とともに国際法の遵守を毅然として求めます。
○ミャンマー、ウイグル、香港、北朝鮮などでの深刻な人権侵害に対して強く抗議していきます。国際社会とともに人権の蹂躙を即刻停止するよう働きかけていきます。…
[安全保障・国民の生命・財産、領土・領海・領空を守る]
○健全な日米同盟を外交・安全保障の基軸に、わが国周辺の安全保障環境を直視し、専守防衛に徹した防衛力を着実に整備し、国民の生命・財産、領土・領海・領空を守ります。中国による南シナ海での力による現状変更や尖閣諸島周辺でのわが国に対する挑発行為には毅然として対処します。
○…海上保安庁の計画的な能力向上、海上保安庁と自衛隊の役割分担の連携に関する基本的事項を定めるとともに、海上保安庁の行う警備を補完するために、限定された警察権の範囲で実施する自衛隊の行動等を定めた「領域警備・海上保安庁体制強化法案」を成立させます。
○現行の安保法制については、立憲主義および憲法の平和主義に基づき、違憲部分を廃止する等、必要な措置を講じ、専守防衛に基づく平和的かつ現実的な外交・安全保障政策を築きます。
○基本的価値観を共有する世界の国々との二国間およびQUAD(日米豪印)、EU諸国など多国間の安全保障協力・交流を促進しつつ、国際協調主義に基づいた連帯を進めます。東南アジア諸国の海洋警察力などのキャパシティビルディングを支援しつつ、ASEANとの安全保障協力・交流を促進します。
○サイバー、宇宙、電磁波など、新たな領域での対処能力を高めるとともに、各領域の秩序と安定に資する基本方針を策定し、軍事と非軍事の境界があいまいな領域での国際的なルールや規範形成の議論に貢献します。
○在日米軍基地問題については、抑止力を維持しつつ地元の基地負担軽減や日米地位協定の改定を進めます。
○沖縄の民意を尊重するとともに、軟弱地盤等の課題が明らかになった辺野古移設工事は中止します。その上で、沖縄の基地のあり方について見直し、米国に再交渉を求めます。
安全保障
○中国の急速な軍備拡大の状況、頻繁な領空・領海侵犯、北朝鮮のミサイルの脅威、ロシアによる北方領土への新型ミサイル配備などに対応するため、専守防衛に徹しつつ、効率的かつ効果的に日本の防衛力を維持・整備します。
○防衛装備庁の調達業務等を厳しく監視し、FMS(米国対外有償軍事援助)調達の見直しを含め、国内の防衛装備品の技術基盤・産業基盤の強化を進め、バランスの取れた調達を戦略的に行っていきます。
○「イージス・システム搭載艦」については、弾道ミサイル防衛にとどまらない機能を付与することを検討する方針が示されていますが、常時監視・防護の役を果たせないうえに、自衛隊の負担が過重となるものであり、イージス・アショアの代替案とはなり得ません。その役割や必要性、十分な合理性の説明がないまま導入すべきではありません。
○「敵基地攻撃能力の保有」「スタンド・オフ・ミサイル」については、実際に島嶼部での防衛能力強化に資するのか、専守防衛から逸脱する恐れはないのか等について、これまでの憲法解釈に照らしつつ、慎重な検討を行います。
○地位協定について、米軍、軍人、軍属、その家族に対する国内法の原則遵守、日本による米軍基地の管理権などについて米国と協議し、欧州の米軍受け入れ国と同様に基地使用に関する協定・覚書を締結し、使用条件を規定するなど、米軍駐留のあり方を改善し、基地所在地域の負担を低減します。
○防衛装備移転三原則を規制強化の方向で見直します。
主権・領土
○尖閣諸島がわが国固有の領土であることは歴史的にも国際法上も疑いがなく、現にわが国はこれを有効に支配しています。同諸島を巡って解決すべき領有権の問題は存在せず、今後とも平穏かつ安定的に維持・管理していきます。力による現状変更の試みには毅然として対処します。
○わが国固有の領土である北方領土については、四島の帰属の問題を解決し平和条約を締結すべく、これまでの日ロ間の諸合意、法と正義の原則を基礎として、ロシアとの交渉を進めます。
○主権を曖昧にした二島(歯舞群島、色丹島)の先行返還は受け入れられません。…
○わが国固有の領土である竹島の問題は、国際法に従って平和的な解決を粘り強く求めていきます。
○「海洋国家」として排他的経済水域等の根拠となる離島の命名等のほか、国境離島、重要防衛施設、インフラ施設などの安定的な維持・管理のために必要な法整備等を検討していきます。
○日韓両国間では、1965年に締結した日韓請求権協定により、両締約国とその国民(法人を含む)の財産、権利および利益、両締約国とその国民の間の請求権に関する問題が、完全かつ最終的に解決されたこととなることが確認されています。韓国内で元朝鮮半島出身労働者(元徴用工)による訴訟が相次いでおり、わが国の企業へ賠償を求める等の動きがありますが、国際法を尊重した適切な対応を行うよう、日韓請求権協定に基づく協議を行い、わが国の企業の利益を守ります。
○慰安婦問題については、韓国に対し、最終合意を誠実に遵守することを厳しく求めます。
▶立憲民主党 政策集2021 pdf ▶立憲民主党 衆院選 2021特設サイト
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ややソフトな自民党、というのが個人的な印象です。でも、立憲にはいろいろな考えの議員(候補者)がいます。琉球弧自衛隊配備について記述はありませんが、「南西地域の島嶼防衛の強化は必要」という立場です(上の表)。
社会民主党 2021年 衆議院総選挙公約
生存のために政権交代を!!
05.平和外交で日本とアジアの平和を実現
沖縄・南西諸島を再び戦場にするな!
…米中対立の中、「台湾有事」が心配されています。日本は南西諸島の自衛隊増強を進める一方、日米で軍事演習を実施するなど、緊張を高めています。 偶発的であれ軍事衝突が発生すれば、戦場になるのは沖縄や南西諸島です。鹿児島県馬毛島は島ごと軍事要塞にされようとしています。南西諸島の軍事化・沖縄
辺野古の米軍新基地建設を止めます。戦争ではなく平和外交で北東アジアの平和を創ります。
核兵器禁止条約に加入し、北東アジアを非核平和地帯に!
…今年の1月には「核兵器禁止条約」が発効しました。平和憲法のもと非核三原則を国是とする被爆国・日本の役割は重要です。核兵器禁止条約への加入・批准を実現します。
改憲でなく憲法を活かす政治こそ必要!
…先の国会(第204回国会)で改憲のための国民投票法改正案が成立しました。また基地や原発周辺、国境離島の土地の所有実態を調査し規制する重要 土地調査規制法も成立しました。反基地や脱原発の住民運動が監視・弾圧されおそれがあり、表現の自由や財産権を侵害する違憲立法です。社民党は安保法制
(戦争法)などの違憲立法に反対し廃止をめざします。今変えるべきは憲法ではありません。憲法理念をくらしに活かすことが最優先です。「平和と生存」のた めに来る衆院選で政権交代を実現しましょう!
2021年 重点政策
29)南西諸島や馬毛島の軍事基地化に反対
…台湾問題をめぐって中国と米国の対立が続いています
。菅義偉政権は、4月17日に開かれた日米首脳会談の「共同声明」に台湾問題を盛り込み、有事の際の協力を約束しました。台湾で軍事紛争が起きて、在日米軍基地から米軍が出撃し、これに自衛隊が軍事的に協力していけば、日本列島が戦場となる可能性が現実のものとなります。なかでも危険なのは、米軍基地が密集している沖縄県です。国境近くの与那国島と台湾は100キロ強しか離れていません。台湾有事となれば沖縄の米軍基地が最前線の出撃拠点となることは明らかです。
…この間、政府は、尖閣問題等で危機感を煽りながら、南西諸島の自衛隊増強をすすめてきました。かつて、ソ連侵攻に備える「北方の守り」が重視されていた自衛隊の配備は、対中国を見据えた「南西諸島防衛」に変わり、鹿児島県の奄美大島、沖縄県の宮古島・石垣島の3島にミサイル部隊が配備されました。
鹿児島県・馬毛島には米空母艦載機のFCLP(陸上離着陸訓練)移設が強行されようとしています。有事の際には沖縄・南西諸島が戦場になるおそれが現実のものとなっています。
…「対米従属」が極まった日本の政治は、日本を戦争に引きずり込む「日米安保」の危険性に正面から向き合うことはありません。社民党は、いま迫る「戦争」に反対の声を上げ続けます。
▶社民党 2021年 衆議院総選挙公約 ▶2021年重点政策
※
「日本を戦争に引きずり込む〝日米安保〟の危険性」!。みんなが言わないあたり前のことを、よく言ってくれました。
(追記:※石垣島にミサイル部隊は配備されていない!配備させてはいけない!)
日本共産党の政策 2021総選挙
73、安保・基地・自衛隊
安保法制=戦争法を廃止し、「戦争する国」づくりをストップする
…自公政権が国民の空前の反対世論や運動を無視して、安保法制=戦争法を強行成立させてから6年余が経過しました。安保法制には、①「戦闘地域」で
の米軍等への兵站の拡大、②戦乱がつづいている地域での治安活動、③地球のどこでも米軍を守るための武器使用、④集団的自衛権の行使という、自衛隊の海外での武力行使を可能にする4つの仕組みが盛り込まれています。ひとたびアメリカが戦争をおこせば、世界中で、切れ目なく自衛隊が参戦する道を開くもので、
この6年間、同法制下で日米軍事一体化、戦争協力体制づくりがこれでもかと進んでいます。政府・自民党からは、「台湾海峡」有事が発生すれば、安保法制が規定する「存立危機事態」(日本による集団的自衛権の行使が可能)に該当するとの発言が出るなど、その危険性は明らかです。
自衛隊による米軍防護は昨年25回にも
…安保法制で可能となった、自衛隊が米軍の艦艇や航空機などを守る米軍防護は昨年、25回に達しました。はじめて実施した17年が2回ですから、ま さに激増といえます。米軍などの「武器等防護」を規定した自衛隊法95条の2によれば、自衛隊と連携して訓練や警戒監視を行っている米軍が攻撃を受けたと
きは、自衛隊が武器を使用して反撃できます。状況次第で「平時」から「戦時」に移行する可能性をもつ非常に危険な活動です。しかも政府は実施時期や具体的 内容をそのつど発表しておらず、国民が知らない間に戦闘が発生する事態になりかねません。
日米共同訓練も質量ともにエスカレート
…安保法制施行をうけた2018年3月、陸上自衛隊は「日本版海兵隊」と呼ばれる水陸機動団を発足させました。それ以降、同機動団と米海兵隊による
共同訓練が日本内外で相次いで行われています。オスプレイや水陸両用車で着上陸し、市街地戦闘をおこなう訓練などを繰り返しています。今年7月には、中国への対処を念頭に、陸上自衛隊と米陸軍が奄美大島で、対空戦闘の共同訓練も初めて行いました。これ以外にも、航空自衛隊と米空軍、海上自衛隊と米海軍などの間でも共同訓練が相次いでいます。空自のF15戦闘機と、核兵器搭載可能な米空軍のB52戦略爆撃機が、あるいは海自の護衛艦と米海軍の空母が並びなが
ら訓練する姿が日常茶飯事となっており、日米共同の戦争体制づくりは着々と進んでいます。
自衛隊の空母から米軍戦闘機が発着艦――ここまできた日米一体化
…防衛省は現在、海自の「いずも」型護衛艦を空母化する改修を進めていますが、今年10月3日には、「いずも」から米軍のステルス戦闘機F35Bを
発着艦させるテストを行いました。同省は、テスト成功について「日米の相互運用性の向上に資するもの」と発表し、米海兵隊トップもすでに、「自衛隊のパイロットが米海軍の艦艇に着艦し、米海兵隊のパイロットが海上自衛隊の艦艇に着艦する、これが最終目標だ」と述べていました。究極の日米軍事一体化といえま
す。安保法制によって、「重要影響事態」などで、発進準備中の米軍戦闘機に自衛隊が給油することが可能となりました。今後、自衛隊保有の空母が、米軍の出撃拠点になるという事態さえ絵空事ではなく、ここにも日米が共同して戦争にのりだす危険性が鮮明になっています。
新たな自衛隊派兵の実績づくりも
…安保法制にもとづき、自公政権は、海外派兵している自衛隊への新任務の付与や、新たな派兵の実績づくりも進めています。2016年11月には、南 スーダンPKO(国連平和維持活動)に派兵していた自衛隊に「駆けつけ警護」などの新任務を付与し、自衛隊員が海外で「殺し殺される」危険が現実のものと
なりました。19年4月からは、エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団(MFO)」に、司令部要員とし て自衛隊員2名を派遣。安保法制にもとづく「国際連携平和安全活動」の初適用です。国連が統括しない多国籍軍への参加の突破口となるもので許されません。
――自衛隊を海外で戦争させる安保法制を廃止します。
自衛隊強化を許さず、大軍拡から軍縮へと転換する
「敵基地攻撃」能力の保有、軍事費GDP比2%は亡国の道
…政府は従来、「攻撃的兵器を保有することは、自衛のための最小限度の範囲を超えることになるから、いかなる場合にも許されず、したがって、例えば ICBM、長距離爆撃機、あるいは攻撃型空母を自衛隊が保有することは許されない」としてきました。いま進んでいる事態は、政府自ら国民に約束してきた
「専守防衛」を根本から覆し、「敵基地攻撃」能力、つまり他国に打撃を与える能力を持つということです。「いずも」型空母には、米軍が他国への地上攻撃に も使用しているステルス戦闘機F35Bを搭載する予定で、その取得にも余念がありません。
…「敵基地攻撃」に転用できる長距離ミサイルの取得にも前のめりで、国産開発の地対艦誘導弾の射程を大幅に延ばしたり、外国製ミサイルを導入することに着手しています。
…仮に日本の軍事費がGDP比2%(※自民党が選挙公約でほのめかした)となれば、現在の約2倍、11兆円に迫る額となります。もしそんなことを許せば、北東アジア地域における軍事対軍事のエスカレーションが極限に達するとともに、国民生活も完全に破たんするという亡国の道を歩むことに
なります。絶対に阻止しなければなりません。…
――「戦争する国」づくりのための大軍拡を転換し、軍縮をめざします。
――米国製兵器の「爆買い」をやめ、暮らしの予算を増やします。
――日米地位協定上も義務のない「思いやり予算」を撤廃させます。
南西諸島における自衛隊機能強化を許さない
…自衛隊の変容という点では、「米中対立」が激しさを増すなか、対中国を念頭にした南西諸島地域での自衛隊基地・機能がこれでもかと強化されていることは重大です。2016年3月、台湾に近い日本最西端の沖縄・与那国島に陸上自衛隊の沿岸監視隊が配備されたのを皮切りに、18年3月には、陸上自衛隊
に「日本版海兵隊」と呼ばれる「水陸機動団」が発足、19年3月、艦船を攻撃する陸自の地対艦ミサイル部隊、航空機を迎撃する地対空ミサイル部隊などを鹿児島・奄美大島に配備、20年3月、沖縄・宮古島にも地対艦・地対空ミサイル部隊が配備されました。これに加え、今後は沖縄・石垣島への地対艦・地対空ミサイル両部隊の配備、沖縄本島への地対艦ミサイル部隊の配備も狙っています。これらのミサイル基地には、射程を大幅に伸ばし、「敵基地」攻撃に転用できる
12式地対艦誘導弾をはじめとした長距離ミサイルが配備される可能性が強まっています。
さらに、鹿児島・馬毛島を自衛隊の訓練拠点とする計画が進んでいることも大問題です。これが実現してしまえば、戦闘機の離着陸訓練、「いずも」型空母に搭載するF35Bの発着艦訓練などが行われる見込みです。また、馬毛島では、米軍の空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の移転も行われようとしています。これらは、軍事対軍事のエスカレーションを招き、地域の緊張を高めるとともに、かりに有事になった場合、真っ先に攻撃対象となるなど危険極まりないものです。
――戦争を招きかねない自衛隊の増強に反対し、問題の平和的解決をめざします。
米軍の横暴勝手をやめさせ、日米地位協定を抜本改定します
…日本には戦後76年を経たいまも、沖縄をはじめ全土に132もの米軍基地(米軍専用78、自衛隊との共同使用54)がおかれています。沖縄のよう
な人口密集地に外国軍の大部隊が居座っている国、首都圏に外国軍の巨大基地を抱えている国は世界中で日本しかありません。しかも在日米軍基地はアメリカの世界戦略の前線基地であり、その部隊は、海兵遠征軍、空母打撃群、遠征打撃群、航空宇宙遠征軍など、その名の通り、世界中で起こる紛争に真っ先に殴り込むことが任務です。「日本を守る」ためのものではありません。いま、この米軍基地が、安保法制=戦争法の施行と軌を一にして大増強されています。
「普天間基地の危険性除去」の議論は完全に破たん
辺野古新基地建設が強行されている沖縄。政府は、「普天間基地の危険性の除去」を口実にしていますが、実際には普天間返還どころか基地被害はさらに激化しています。普天間基地所属機をめぐっては、CH53E大型輸送ヘリが2017年10月に東村高江で不時着・炎上したのにつづき、同年12月には宜
野湾市緑ケ丘保育園の屋根に部品を、同市普天間第二小学校の校庭に窓を相次いで落下させて大問題となりましたが、その後も同様の事態は繰り返されていま す。今年8月には、MV22オスプレイが飛行中に長さ1メートル超のパネルを落下させ、一歩間違えば県民の命を奪いかねない事態を発生させました。この相
次ぐ米軍機事故の背景には、普天間基地における離着陸回数が増加の一途をたどっていることがあります。昨年度の米軍機の離着陸回数は18,970回で、前 年より13%も増えて過去最高となり、今年度はそれをさらに上回るペースとなっているのです。日米両政府が普天間基地の全面返還に合意したのは、1996
年の橋本・モンデール会談で、それからすでに25年が経過しています。四半世紀も過ぎているのに返還されないのは、行き詰まりが明らかな辺野古への「移設」が条件となっているからです。これ以上、沖縄県民の命が危険に晒されつづけている状況が許されていいはずはありません。
…問題を解決するには、辺野古新基地建設中止、普天間基地の無条件撤去しか道はありません。04年に普天間基地所属ヘリが墜落した沖縄国際大学の前 津榮健学長は今年8月の声明で、「現状はなんら変わらず、むしろ悪化していると言っても過言ではない。事故から17年目の今日、危険この上ないない普天間
基地を即時閉鎖し、撤去することをここに改めて日米両政府に強く要求する」と訴えました。
…「一日も早い危険性の除去」という政府の言い分の破たんは明らかです。
全国の米軍基地の「沖縄化」が止まらない
…米軍基地の強化は沖縄だけの話ではありません。首都東京に陣取る横田基地はどうか。2018年に米空軍のCV22オスプレイ5機が配備されました
が、今年7月には6機目が配備され、24年には10機体制となる予定です。沖縄・普天間基地に24機配備されている海兵隊のMV22オスプレイが主に部隊を輸送するのに対し、CV22は、特殊作戦部隊を敵地に潜入させたり敵地から脱出させたりすることを任務としており、日本の首都が、米特殊作戦部隊の出撃拠点化するという異常事態となっています。横田配備のオスプレイは、機関銃の銃口を下に向けたままで市街地飛行を繰り返しています。基地周辺の住民から
は、「オスプレイのホバリング(空中停止)訓練は民家の間近で行われ、振動がすさまじい」「離着陸がふえ訓練はひどくなっている。政府は抗議しようともしない」などの怒りの声があがっています。横田基地でも、2020年度に軍用機が離着陸した回数は約3万4,000回で3年連続の増加となりました。イラク戦争が勃発した03年度の離発着数さえ大きく上回る状況です。さらに横田基地所属のCV22は首都圏だけでなく、全国で低空飛行訓練を行っています。昨年
から今年にかけては、青森県の小川原湖上で訓練を繰り返し、何度も旋回したり、湖面すれすれまで高度を下げ、激しく水しぶきを上げながら飛行するなど、一 歩間違えれば大惨事につながりかねない事態です。
…横田基地に関しては、同基地所属のヘリ(UH1多用途へり)が、新宿駅周辺など都心のど真ん中の上空で低空飛行を常態化させていることも重大問題 となっています。日本の航空法は、航空機の「最低安全高度」以下の飛行を禁止していますが、同行度を約300メートルも下回る東京都庁展望室(202メー
トル)とほぼ同じ高さで飛行するなど、甚だしい主権侵害が繰り返されているのです。
…山口県・岩国基地でも機能の大増強がおこなわれています。
…今年10月3日に空母改修中の海自・護衛艦「いずも」に米軍のF35Bを発着艦させるテストが四国沖で行われましたが、この同機は岩国基地所属でした。「いずも」のほうも、テスト前には岩国基地に寄港するなど、日米の一体ぶりを示しました。
…岩国基地へF35Bが配備されたのは2017年ですが、米海兵隊は20年8月、F35Bを新たに16機追加配備し、合計32機体制にすると発表し、現在、配備を進めています。海兵隊が「遠征能力」を自慢する最新鋭ステルス戦闘機の大増強です。
…岩国基地では18年3月までに、米軍厚木基地の空母艦載機約60機の移駐が完了。これにより所属機は約130機となり、東アジア最大の航空基地へ と変貌しました。同基地は、艦載機移駐前から米軍機の低空飛行訓練の拠点にされてきましたが、移駐後はそれがさらに激化。昨年7月、広島県知事が駐日米大
使らに対しておこなった要請によれば、同県における19年度の航空機騒音の発生は、艦載機移駐完了前の1・6倍に増加し、同年度の低空飛行訓練の目撃情報 は、実日数193日、目撃件数1,734件となっています。
…さらに岩国基地には、現在は日本に配備されていない米海軍のCMV22オスプレイが2機配備される予定です。このオスプレイをめぐっても、同基地
にはすでに、普天間基地所属のMV22、横田基地所属のCV22が訓練のために相次いで飛来してきており、岩国基地の増強はとどまるところを知らない、まさに異常事態となっています。
…長崎県・佐世保基地では、岩国基地にF35Bが配備されたことをうけ、2019年末に、それまでの強襲揚陸艦ワスプに代えて、同揚陸艦アメリカが 配備されました。アメリカは「海兵隊のF35B統合打撃戦闘機の能力を最大限に活用することを目的」(米海軍報道資料)につくられたもので、ワスプに比べ
て船体の幅が広く、格納庫や航空燃料庫が充実しています。アメリカは、沖縄・普天間基地所属のMV22オスプレイも運用することから、佐世保・岩国・沖縄 一体となった基地機能の強化、部隊増強の一環です。
…神奈川県・横須賀基地では、安保法制=戦争法強行直後の2015年10月に新しい原子力空母ロナルド・レーガンが配備され、新型イージス艦も相次 いで配備されています。同基地を母港とする米艦船は、15年まで20数年にわたり11隻体制がとられてきましたが、それ以降現在まで、13隻体制がつづい
ています。とくに今年は最新鋭のイージス艦5隻が新たに配備され、それ以前の駆逐艦と交代して、イージス艦11隻体制になるなど明らかに基地機能の強化が はかられています。今年8月には、米サンディエゴを母港とする原子力空母カール・ビンソンが横須賀基地に寄港しました。地元紙によれば、横須賀市長は政府
に対し、この寄港が原子力空母2隻体制を意味するものではないことを確認しましたが、明確な回答はありませんでした。
…横須賀を母港とする空母打撃群や、佐世保を拠点とする遠征打撃群は、イラク戦争など米国の無法な戦争で重要な役割を果たしてきました。在日米軍基地が、世界への「殴り込み」の一大拠点として強化されていることは極めて重大です。
――沖縄と本土の連帯の力で基地強化のたくらみを許さないために全力をあげます。
――危険なオスプレイは、沖縄からも本土からも撤去させます。米軍機の低空飛行を中止させます。
▶日本共産党の政策 73、安保・基地・自衛隊(2021総選挙/各分野政策)
れいわ新撰組 2021年 衆議院選挙 マニフェスト
れいわ ニューディール
真の独立国家のための安全保障政策(れいわ外交政策)
「対米従属外交」からの脱却と安保法制の見直し
… 1.
日米間のこれまでの密接な関係は維持しつつも、日米関係以外の他国・地域との外交関係を戦略的に展開します。日本と米国が平等な主権国家同士の関係を築くために、日米友好の前提のもとで、アメリカ追従の外交政策の脱却を行います。
…2. 違憲な2015年安保法制についてはもとに戻します。
日本国憲法上、公使することができない集団的自衛権の行使を盛り込んだ2015年の安保法制による一連の法改正については白紙撤回します。
日米地位協定の改定と辺野古新基地の中止
…1. 沖縄県が翁長県政時代の2017年9月に提起した要請書(日米地位協定の見直しに関する要請 )に書かれた条項(11項目)をもとで日米地位協定の改善を求め、地元の基地負担軽減や横田空域などの管制権、航空法など国内法の適用など求めていきま
す。「思いやり予算」については現行の日米地位協定でも求められていないものですので廃止します。
…2. 沖縄県の住民の意思を尊重し、普天間飛行場の辺野古移転のための埋立工事を停止し、その上で米国政府に辺野古移設はもはや不可能だと明言し、在沖海兵隊にはカリフォルニア等米本土への移転をお願いします。
核兵器禁止条約の署名・批准を進めます
…米国の顔色をうかがって核兵器禁止条約への参加も決断できないのは、世界で唯一の戦争による被爆国である日本にとって情けないことです。速やかに条約に参加し、批准するべきです。
重層的なアジア外交と国際法遵守による平和の維持
…1.
アジア不戦の決意を新たにするともに、同じ地理的環境にある東南アジア諸国等との対話を実践し、欧州諸国とも連携を深め、重層的なアジア太平洋外交を展開します。
アジア太平洋諸国の大学や大学院等に留学する学生への特別奨学生制度を創設し、対米関係だけではなく、アジアにおける草の根の人的交流を拡大・深化させる「アジア太平洋人材交流ネットワーク」を構築します。
…2. 大国の世界秩序に対する国際法に反する現状変更の試みについては諸外国と連携して、国際法遵守を求めていきます。 また、諸外国への民主化を目的にした人道主義を名目にした軍事介入政策については、20年近く介入し続けたアフガニスタンの米国の民主化が失敗したことを
踏まえ、我が国はこの種の「人道主義的軍事介入」には距離を置きます。我が国は、専守防衛と外交努力による問題解決、民生の人道支援による支援を基本とします。…
▶れいわ新撰組 2021年 衆議院選挙 マニフェスト ▶真の独立国家のための安全保障政策(れいわ外交政策) ▶pdf
※
琉球弧自衛隊配備や自衛隊についての記述は見当たらず。上記アンケートでは「見直す」との回答。
日本維新の会 政策提言 維新八策 2021
7 現実に立脚し、世界に貢献する外交・安全保障
安全保障
(1)総論・予算
…世界の平和と繁栄に貢献する外交政策を理念として、日本の主権と領土を自力で守る体制を整備し、政権を担える政党として現実的な外交と安全保障政策を展開します。
…防衛費の GDP1%枠を撤廃し、テロやサイバー・宇宙空間への防衛体制をさらに強化します。また、領域内阻止能力の構築について、積極的な検討を進めます。
(2)国内基盤整備
……自衛隊及び隊員の地位向上を実現します。
…防衛施設周辺や国境離島の土地等が外国人・外国企業に購入され、我が国 の安全保障を脅かす事態が生じていることに鑑み、国家安全保障上重要な土地等の取引等については厳格に規制を強化します。
…我が国を取り巻く国際情勢に鑑み、領海などにおける公共の秩序の維持を図るため、自衛隊法及び海上保安庁法を改正し、自衛隊の部隊による警戒監視の措置及びその際の権限について定めるとともに、海上保安庁の任務として領海の警備が含まれることを明記します。
…米国の CIAのような「インテリジェンス」機関を創設するとともに、諸外国並のスパイ防止法を制定し情報安全保障を強化します。
…先進諸外国では標準とされている戦争被害補償法制の整備に向けた議論を開始します。
…国家のために亡くなられた方々への対応・慰霊が不十分である現状を重く受け止め、遺骨の収集や旧軍墓地の国立化を進めます。自衛官等の殉職者への追悼のあり方についても、国家として適切な対応を行います 。
(3)日米関係
…日本周辺の安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟を基軸とし、日米英印豪台など共通の価値観を持つ海洋国家ネットワークで我が国の防衛力を強化します。
…日米が対等の関係に立つことが同盟の維持には不可欠であるとの認識の下、米軍人、米軍属等の犯罪行為に厳正な態度で臨みます。特に沖縄県民はじめ日本国民の生命、身体、財産を守り、法の下の平等を保障するため、日米地位協定を抜本的に見直します。
…沖縄基地問題については、日米政府が真摯に対話を重ね、合意可能な新たな基地負担軽減プラン(訓練場所等の暫定的な移転も含む)を示します。 また、地方自治体・地域住民との合意形成に必要な手続き法の制定を検討します。
…集団的自衛権行使の要件を厳格化するため、現行の「存立危機事態」の要件に代えて、「米軍等防護事態」(日本周辺で、現に日本を防衛中の同盟国軍に武力攻撃が発生したため、わが国への武力攻撃の明白な危険がある事態)を規定し、対象範囲を限定します。
(4)国際連携
…偶発的な武力衝突を回避するため、日中当局間の「海空連絡メカニズム」等の措置を取れるよう、自衛隊および海上保安庁が体制を構築します。
…過剰な海洋権益を主張し国際社会の脅威となる国家に毅然とした対応をとるため、オーストラリアやインド、 ASEAN諸国など「航行の自由作戦」に参加した諸外国との連携を強化します。…
外交
(2)特定国への対応
…国際社会の普遍的価値観を中国と共有できるよう、安全保障や経済における多国間協議の枠組みを活用し、戦略的互恵関係の基本原則に立脚し対話を重ねます。昨今の香港やウイグル・チベットのように、自由・民主主義・人権の尊重・法の支配が認められない事態が生じた場合は、毅然とした外交対応を行いま
す。
…我が国の安全保障上の脅威となる中国共産党の武力による現状変更を防ぐため、とりわけ「台湾統一」への動きについては台湾の意思を尊重し、国内および日米間における台湾有事の際のルールを早期に策定します。
台湾の国際関係機関へのオブザーバー参加を後押しし、また香港については、自由で開かれた香港が維持されるよう国際社会と連携します。…
…尖閣諸島については、行政権の行使等を通じて実効支配力を強化します。
…韓国内で発生した旧朝鮮半島出身労働者(徴用工)問題や、日韓の領土・安全保障に関わる事態については日本の立場と国益に基づく毅然とした対応を取りながら、未来志向の日韓関係を構築します。…
※
琉球弧自衛隊配備についての記述は見当たらず。上記アンケートでは「見直さない」との回答。
公明党 2021衆院選マニフェスト
7 安定した平和と繁栄の対外関係
①「核兵器のない世界」へ向けての取り組み
②「人間の安全保障」、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた協力等
③日米同盟の強化
④日中関係
⑤北朝鮮問題への対応
⑥日韓関係
⑦日ロ関係
⑧日・ASEAN関係
⑨ミャンマーへの対応
⑩アフガニスタンへの対応
⑪貿易・投資に関する協定などの推進
⑫テロ対策、サイバーセキュリティの確保
⑬平和な海と国土・国民を守る海上保安体制の強化
⑭LAWS開発規制に関する国際的議論への貢献
…新型コロナウイルス感染症の拡大、さまざまな地球規模課題、地政学的な緊張や長年の紛争など、国際社会は、これまで経験したことのない変化・課題に直面しています。こうしたグローバルな課題に立ち向かうために、公明党は多国間主義を尊重し、平和外交を展開します。その中で、コロナの克服、核兵器の廃絶、人権に配慮した国際社会の実現、経済安全保障を含む経済外交などの取り組みを進め、SDGsの達成にも貢献します。そして、「平和の党」として闘い抜いてきた使命と責任を肝に銘じ、「誰一人取り残さない」平和な世界と人類の繁栄に貢献する国づくりを進めます。
③日米同盟の強化
…日米同盟は、日本外交・安全保障の基軸です。日本を取り巻く安全保障環境が格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増す中、日米同盟の重要性は一層高まっています。引き続き、日米防衛協力のための指針及び平和安全法制に基づく適正な運用を積み重ねながら、日米同盟の抑止力・対処力を一層向上させ、緊密な情報共有及び共通情勢認識の構築を行います。
…情報収集・警戒監視、また弾道ミサイル防衛、宇宙・サイバー・電磁波、海洋安全保障など広範な分野での緊密な協力を拡大し、平時から緊急事態までの切れ目のない体制を強化するための施策を推進します。
…日米同盟を一層強化するとともに、日米豪印の枠組みでの協力を推進し、「自由で開かれたインド太平洋
(FOIP)」の実現に向けた取り組みを強化します。新型コロナ対策、気候変動問題、北朝鮮問題、「人づくり」や質の高いインフラ整備の促進、連結性の強化、人道支援・災害救援等について、米国、オーストラリア、インド、ASEAN、太平洋島嶼(しょ)国、欧州、中南米、アフリカ等や地域機関と緊密に連携・協力し、地域や世界の平和と繁栄に積極的に貢献します。
…在日米軍専用施設の7割以上が集中する沖縄の基地負担軽減は喫緊の課題です。厳しさを増す安全保障環境
を踏まえながら、日米同盟の抑止力を維持しつつ、日米で合意されている嘉手納以南の土地返還計画の加速
化や訓練の県外分散移転の着実な実施、在日米軍の再編等を通じて、目に見える形での負担軽減を実現します。…
④日中関係
…経済や安全保障などにおいて重要な地位を占める中国との関係は、日中双方にとって重要なだけでなく、地
域や世界の平和と安定にとって重要な関係です。一衣帯水の隣国として、これまでもさまざまな意見の違いを乗り越え、大局的な観点から安定的な関係の構築に努力し、日中国交正常化以来、両国関係を発展させてき
ました。これまでの大局的観点を失わず、また双方の有する懸念については、お互いに率直に指摘できる関
係を維持すべきです。
…現在、中国における人権や基本的自由の尊重について、国際社会から具体的な懸念が示されており、公明党
としてもその懸念を共有しているところです。人権や基本的自由は、いかなる政治体制においても尊重される
べきものです。中国は透明性をもって説明し、国際社会に対する責任を果たすべきであると考えます。
…東シナ海における中国公船の尖閣諸島周辺領海で独自の主張をする海警船舶の活動は、国際法違反であり、また南シナ海等における中国による一方的な現状変更の試みは、断じて認められません。
…先般施行された中国海警法は、国際法との整合性の観点から問題がある規定を含むものであり、これにより
わが国を含む関係国の正当な権益が損なわれることがあってはなりません。中国側に対し、国際法に則った対
応を求めていくとともに、引き続き、冷静かつ毅然とした対応を行っていきます。…
⑬平和な海と国土・国民を守る
海上保安体制の強化
…平和な海と国土・国民を守る海上保安体制を強化するため、人材の確保・育成をさらに進めるとともに、十分な装備を保有した巡視船のさらなる増強、老朽代替の促進、新技術により監視能力を高めた無操縦者航空機の導入、海外の海上保安機関との二国間や多国間の協力体制の強化などにより、わが国の領土・領海の堅守を図ります。
▶公明党 第49回衆院選 特設サイト ▶2021衆院選マニフェスト 政策集 pdf
※
琉球弧自衛隊配備に関する記述は見当たらず。上記アンケートでは回答なしとのこと。
国民民主党の「政策」
国民と国土を「危機から守る」
⑤主権を守る態勢の強化
…「自分の国は自分で守る」との理念に基づき、自立的な安全保障体制をめざします。激変する安全保障環境に、日米安保体制をさらに安定的に強固なものにしていくことは、日本の安全のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定にとって不可欠です。日本の外交・安全保障の基軸である日米同盟を堅持・強化します。…
▶国民民主党の「政策」 ▶国民と国土を「危機から守る」 ▶政策パンフレットpdf
※
琉球弧自衛隊配備に関する記述は見当たらず。上記アンケートでは回答なしとのこと。
まだコメントはありません。