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2021年 11月の保良ゲート前

一刻も早く、宮古島からミサイル・弾薬の除去を!

2021年 11月の保良ゲート前】

 

 

 

 2021年11月14日、ミサイル・弾薬が宮古島・保良弾薬庫に搬入。それから3ヶ月(※2022年2月14日にこれを書いています)が経過しました。

 宮古島に暮らす人びとの人権は、無視された状態にあります。島民は危険に晒されています。

  民家のすぐ傍、人びとの生活圏に巨大な弾薬庫を強引に造り、地対艦誘導弾などの強力な破壊力を持つミサイルを力ずくで持ち込み、そこで戦争を構える、ということが現実に起こっています。事故や戦争の際の、住民の避難計画さえ作られていません。

 まず、一刻も早く、不要・有害・危険なミサイルの除去を!

 


 

ミサイル搬入から3ヶ月の間に起こったこと

 

「令和3年度 自衛隊統合演習(実働演習)」2021年11月19日〜30日

…琉球弧島々での戦闘を想定した戦争訓練が、その島々で・一般海浜でも民間港でも市街地でもお構いなしに、行われた。宮古島では敵艦隊への射撃シュミレーションなど対艦訓練が、宮古島の地対艦ミサイル部隊に加え北海道からミサイル連隊が参加して行われた。宮古島駐屯地の正門前には、誰でも近づけるような場所にカミソリの刃のようなものが付いた有刺鉄線が張り巡らされた。

 

●「令和3年度自衛隊記念日観閲式」陸上自衛隊朝霞駐屯地、11月27日

…「私は、国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画の改定を指示いたしました。この中で、いわゆる敵基地攻撃能力の保有も含めて、あらゆる選択肢を排除せず検討し、必要な防衛力を強化してまいります。」(「岸田内閣総理大臣訓示」より)

 

米国防総省「地球規模の米軍態勢見直し(GPR)」の概要発表、11月29日

…「(国防総省高官は)〝インド太平洋で即応態勢を強化して活動を増やすため、別の地域での戦力を減らして中国に焦点を絞っていく〟と強調した。」(日本経済新聞 11月30日より)

 

●陸自と米海兵隊の実働演習「領域横断作戦と機動展開前進基地作戦(EABO)を踏まえた連携 ~レゾリュート・ドラゴン21~」12月4日〜17日

…「陸上自衛隊と米海兵隊が新たな〝戦い方〟を模索している。4日からは日米両部隊が島嶼部に押し寄せる敵の艦艇を撃退する訓練を実施中だ。カギは陸自の南西諸島防衛強化と海兵隊の作戦構想〝遠征前方基地作戦(EABO)〟の連携となる。」「共に戦う」(産経新聞 12月11日より)

 

●安保3文書の体系を日米で統一する案が自民党内で浮上、12月18日

…岸田政権が改定を目指す「国家安全保障戦略」「防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」の記載項目などの体系を米政府の同種文書と統一する案は、翌年1月7日の「2プラス2」で方針が確認された。

 

●自衛隊と米軍が「台湾有事を想定した新たな日米共同作戦計画の原案」を策定したことが判明、12月23日までに

…台湾有事煽動を利用し、日米の南西シフト態勢強化・即応態勢強化に向けて、両軍が秘密裏に作戦策定。

…1.台湾有事の緊迫度が高まった初動段階で、米海兵隊は自衛隊の支援を受けながら、鹿児島県から沖縄県の南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点(以下、拠点)を置く
…2.拠点の候補は、陸上自衛隊がミサイル部隊を配備する奄美大島や宮古島、配備予定の石垣島を含む約40カ所

…3.米軍が拠点を置くのは、中国軍と台湾軍の間で戦闘が発生し、放置すれば日本の平和と安全に影響が出る「重要影響事態」と日本政府が認定した場合
…4.対艦攻撃ができる海兵隊の高機動ロケット砲システム「ハイマース」を拠点に配置。自衛隊に輸送や弾薬の提供、燃料補給など後方支援を担わせ、空母が展開できるよう中国艦艇の排除に当たる。事実上の海上封鎖になる
…5.台湾本島の防衛ではなく、部隊の小規模・分散展開を中心とする米海兵隊の新たな運用指針「遠征前方基地作戦(EABO)」に基づいて共同作戦を展開する

(1〜5は『日米「臨時の攻撃用軍事拠点」「共同作戦計画ゴーサイン」合意も、世論の反応薄。これは“戦争シナリオ”なのに…』岡田充[共同通信客員論説委員]より)

 

●「日豪円滑化協定」署名、2022年1月6日

 

●「日米安全保障協議委員会(2プラス2)」1月7日

…「自由で開かれたインド太平洋」に向けて、日米および同盟国・パートナー国との軍事協力・戦争態勢の強化、琉球弧の軍事利用の推進、上記の「日米共同作戦」の推進、などに関する合意。

 

●岸防衛相「馬毛島における自衛隊施設の整備を決定」と明言、1月7日「2プラス2」終了後に

 

●与那国駐屯地や宮古島駐屯地の周辺など約200ヶ所が「特別注視区域」指定で調整中、2月6日報道

…重要土地調査規制法の9月施行に向けて。

 

宮古海峡等で、「遠征前方基地作戦(EABO)」を含む1万人規模の訓練、米海兵隊と海軍の合同演習「ノーブル・フュージョン」に自衛隊も参加、2月3日〜7日

 

●那覇軍港で米軍、輸送機やオスプレイを使った大規模訓練、2月8日〜13日

…沖縄県と那覇市は訓練中止を申し入れたが、米軍は拒否。

…一般市民に扮した米軍関係者がプラカードを持ち「No War!」などと叫び、武装する兵士が相対するという、反戦運動鎮圧とみられる訓練も行われた。

 

 

 宮古島へのミサイル搬入により、それまで準備されてきた琉球弧ミサイル戦争態勢が、新たな段階へ入っていく。この3ヶ月の間、より強く「島々での実際の戦争」を意識した日米共同の動きが、台湾有事キャンペーンと連動しながら、加速した。

 

▲Archipelagic Defense:The Japan-U.S.Alliance and Preserving Peace and Stability in the Western Pacific

アンドリュー・F・クレピネビッチJr.博士…米国戦略予算評価センター(CSBA)名誉所長…の笹川平和財団への寄稿論文(2017年8月)より。左図の黄色(対艦と対空ミサイル)は「台湾軍」。「第一列島線」ミサイル封鎖態勢への台湾軍の取り込みが想定されている。与那国島へのミサイル配備も想定されている。(右図でこれまでに配備されたものを赤丸で示しました。)

…昨日は、防衛局の方でも、警備員でも警察でもなく、自衛隊の車両に乗った迷彩服を着た自衛隊員が、危ないですので道をあけてくださいと、…

…自衛隊員が一般の人たちに、命がけで道に寝て(ダイ・イン)いる人、座り込んで、危険なモノを入れないで下さいと訴える人たいを退かしていくという構図は、今まで沖縄になかったことだなあ、と…

(「島々シンポジウムー緊急 宮古島・保良 ミサイル弾薬の搬入許さない!2021.11.15」司会・三上智恵さんの発言より)

 

 

 2021年11月14日。夜明け前から、宮古島・平良港にはミサイル・弾薬搬入を阻止しようとする人びとが、そして警察や自衛隊関係者が集まり始めた。7時35分、海上自衛隊の輸送艦が下崎埠頭に着岸、ミサイル・弾薬を載せたと思われるトラックが次々と降り、9時22分、15台のトラックが埠頭に並んだ。抗議集会に参加する人びとが抗議の声を上げ続けた。座り込む人、ダイ・インする人は、市民を守るべき立場である筈の警察によって排除された。

 保良弾薬庫訓練場のゲート前にも、早朝から人びとが集まり抗議集会が行われた。12時10分には先頭車両が保良ゲート前に到着。続いて警察車両、15台のコンテナを載せたトラックが到着した。「ミサイル搬入反対!」人びとが必死に抵抗し、抗議の声を上げる中、13時29分、ミサイル・弾薬は保良弾薬庫訓練場の敷地内に運び込まれていった。

 

 今回初めて、警察や警備員だけでなく、自衛隊員が市民に対して「道をあけてください」と連呼する姿が見られたという。搬入翌日のシンポジウムで、映画監督の三上智恵さんが「これからは作戦遂行のために住民と自衛隊が直接対峙する場面が来るかもしれないということが、少し垣間見えた。心が痛くなる瞬間だった」とお話されていた。そしてこの3ヶ月の動向は、そんな危険性を裏付けるかのようだった。

 

▲2021年11月の保良弾薬庫(左)と、2月・基地開設前の保良の夜空(右、写真:下地茜さん)。

 

 

 基地が開設した。夜間に照明が灯れば、「星ふる保良」(▶ブログ)は失われる。

 ミサイル・弾薬搬入から3ヶ月。日本の戦争が、日米共同作戦と共に、前のめりでつくられている。

 しかし車載式のミサイルは、その気にさえなればいつでも容易に撤去することが出来る。ミサイルを撤去し、基地建設工事をやめ、弾薬庫もミサイル基地も撤去すれば、星ふる保良は復活する。そして宮古島や琉球弧の人びとの、軍事緊張に圧迫されない平穏な生活を実現するところから、私たちの東アジアの、これからの平和が紡がれていく。

 11月14日を忘れない!、ミサイルが除去されるまでは。

 


 うたうたいのFujikoさん(埼玉県在住)は保良ゲート前行動のSNSグループに参加して、「保良だより(遠隔リポート)」を、保良の方々の許可を得てfacebooktwitterに発表しています。

 ↓以下、「保良だより」を〝毎月第一土曜日の島じまゆんたく〟でスライド上映するために2021年11月分をまとめたものです(原文はFujikoさん/編集は石井杉戸)。

 

 




























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